バイデン民主党候補が、オバマ前大統領と共謀して冤罪事件を引き起こしたと噂されています。
陰謀論的に語られるこの噂、本当のところ、どういった経緯で起きたのでしょうか。
極論を、笑い飛ばして、華麗にスルー。
見事です。
発端
マイケルフリン氏、国家安全保障問題担当大統領補佐官就任前に、ロシア大使セルゲイ・キスリャクと対談。
ローガン法
民間人が外国政府の当局者と会談することを禁止する法律。
この法律は、憲法違反と認識され、使用されたことはない。
2017/12 FBI マイケル・フリンを起訴
FBIが、ローガン法を根拠に起訴。
2020/5/7 バー司法長官 マイケル・フリンの起訴取下げ
FBIの捜査に問題ありとして、起訴取下げ。
オバマテープ
バー司法長官の決定に対し、法の支配の危機だと話すオバマ前大統領の会話テープがリークされる。
フリン氏は 2012/7/24~2014/8/7 まで、オバマ政権下で国防情報局(DIA)長官を務めるが、対IS面でオバマと対立し、解任された。
トランプツイッター
「オバマゲートだ」
「オバマが逮捕されるぞ」
司法省 フリン事件を再評価
司法省 事件を再考すべく、資料の開示を行う。
→ FBIの捜査は違法であり、その捜査をオバマ、バイデンが指示していたのではないか?
トランプツイッター
「おっし、逮捕だ。」
「上院で締め上げろ。」
リンゼー・グラハム上院司法委員会議長
「喚問するつもりはない。」
別の観点から問題として扱う。
外国情報監視法(FISA)
外国当局者との会談を盗聴して良いとする法律。
但し、開示の許される内容は、外国側の発言のみ。米国側の発言は、黒塗り(マスキング)で隠す必要がある。
米当局者の要請に応じアンマスキングが行われ、読むことが可能となる。
但し、このマスキング情報をリークすることは、情報漏洩と見做される。
フリン氏の情報は、このアンマスキングによりリークされた。
リチャード・グレネル国家情報長官代理・元ドイツ大使、アンマスキングの開示
アンマスキングを行ったオバマ政権の役人の名前を機密解除。
CIA長官ブレナン → 妥当
国家情報長官ジェームズ・クラッパー → 妥当
バイデン副大統領
→ なぜバイデンが?
→ 説明責任を追及。
→ オバマ政権がフリンを陥れる為にリークしたのではないかという疑惑。
→ ロシアゲート疑惑へと繋がる核心的犯罪であったのではなかろうか、とする疑惑。
→ 大統領選直前に、民主党代表ジョー・バイデン候補に突きつけられる疑惑へと発展か。
私見
トランプ氏のツイートはふざけているようで、狭い意味での戦略に於いて的確であり、周りを固める閣僚が法に則り、的確に対処しているように見える。
反知性主義が巧く機能しているということなのだろう。
法が形骸に過ぎない中国から見れば、法に縛られた非効率的な茶番に見えるかも知れない。
しかし、法に支配された世界の内側から眺めると、相当なスピード感と安定性が感じられる。
全体を崩壊させることなく、惹きつけながら引っかき回せるその手腕は、法に基づくことで国民全体の共通理解を伴う変革を可能とし、長期的な安定性を担保した戦略をも可能とする。
これは隠された圧倒的な強みであり、長期的に見て、国際的に孤立しているかのように見えるトランプ政権の身方を、不本意にも増やしていくことになるであろう。
トランプ氏を中心とし、なぜこれだけ政権が纏まっているのか。その理由は実に単純であろう。
「実はいい奴だ」
これは刹那的な感情に思えるかも知れないが、実は歴史に支えられている。
ローマ共和制最末期、ユリウス・カエサルはクレメンティア(寛容)を掲げ、オクタヴィアヌスがそれを引き継ぎ、ローマを一つに纏め上げた。
このクレメンティアはローマの危機を幾度となく救うことになる。
その伝統は事実として積み重ねられ、キリスト教思想の背骨となり、今日に繋がっている。
古代ローマの延長線上に、現在のアメリカ合衆国がある。
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