文明

饗宴

『饗宴』 プラトン(著) 久保勉(訳) 岩波文庫 1952 『饗宴』 エリュキシマコス「エロスの神に対しては今日に至るまで誰一人としてこれにふさわしい賛美の歌をあえてささげた者がない。」 エリュキシマコス「すなわち僕の提議はこうだ。われわれ...
文明

ゴルギアス

『ゴルギアス』 プラトン(著) 加来彰俊(訳) 岩波文庫 1967 『ゴルギアス』 カルリクレス「とにかく、今しがたあの人は、その場に居合せた者のだれでも、何なりと好きなことを、質問するようにと命じていたのだし」 ソクラテス「さあ、それでは...
自我

グーテンベルクの銀河系

『グーテンベルクの銀河系 活字人間の形成』 M.マクルーハン(著) 森常治(訳) みすず書房 1986 前書き 「活字を用いた印刷は思いもおよばぬ新環境を創り出した。それは「読書界」を創造したのである。」 「われわれがここ数世紀の間、「国民...
文明

クリトン

『クリトン』 プラトン(著) 久保勉(訳) 岩波文庫 1927 『クリトン』 クリトン「ソクラテス、明日は君の一生の最後の日となるより外ないわけだ。」 クリトン「最愛のソクラテスよ、今でも構わないから、どうか僕のいうことを聴いて遁げ出してく...
文明

遊牧民から見た世界史

『遊牧民から見た世界史 増補版』 杉山正明(著) 日経ビジネス文庫 2011 『遊牧民から見た世界史 増補版』のための追記 「遊牧民というと、ずっと昔から洋の東西を問わず、頭ごなしに否定的なイメージで語られるのが普通だった。」 民族も国境も...
文明

ソクラテスの弁明

『ソクラテスの弁明』 プラトン(著) 久保勉(訳) 岩波文庫 1927 ソクラテスの弁明 「私の誹謗者らが誹謗するところは何であるか。」 「曰く、「ソクラテスは不正を行い、また無益なことに従事する、彼は地下ならびに天上の事象を探究し、悪事を...
自我

イスラーム思想史

『イスラーム思想史』 井筒俊彦(著) 中公文庫 1991 第一部 イスラーム神学――Kalam アラビア砂漠の精神とコーラン 「普通アラビア語でKalamと称され、イスラーム神学、思弁神学の名の下に知られているものは、思弁的論理的な方法によ...
自我

中国=文化と思想

『中国=文化と思想』 林語堂(著) 鋤柄治郎(訳) 講談社学術文庫 1999 原書"My Country and My People" 1935年ニューヨークにて出版 パール・バックの序文 「喜ばしいことには、中国には混迷の時代にあても自分...
自我

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 Max Weber (著) 大塚久雄(訳) 岩波文庫 1989 第1章 問題 信仰と社会層分化 「カルヴィニズムは16世紀にはジュネーヴとスコットランドを支配し、16世紀末から17世紀にかけて...

ソクラテス以前の哲学者

『ソクラテス以前の哲学者』 廣川洋一(著) 講談社学術文庫 1997 ソクラテス以前の哲学者――その思想 「ソクラテス以前」について 「今日残されているあるていど信頼しうる断片のかなりの量がアリストテレスの収集に依存する」 「先達の学説見解...
文明

異端の数 ゼロ

『異端の数 ゼロ』数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 Charles Seife(著) 林大(訳) ハヤカワ文庫ノンフィクション 2009  ネット上の仮想空間は、0と1によって構成されています。 現在この仮想空間の覇権を賭けた戦いが繰...
実在

雨雲発生

現在、絶えることなく発生し続ける雨雲が、日本列島を蔽っています。 波ではなく、津波のように押し寄せる雨雲は、もはや呆然と立ち尽くすしかない様な状況をもたらしています。 我々は、「敗北」として受け入れるしかないのでしょうか。 いやいや、細やか...
文明

六韜

中国共産党による、組織中枢部に対する賄賂及びハニートラップは、ある種の異彩を放つ脅威として認識されている。 この脅威、実は紀元前に成立したとされる兵法書にそのまま書かれている。 「六韜」である。 脅威から免れるには、まず脅威を知らねばならな...

ルーズベルトに与ふる書

自虐史観という言葉をよく耳にします。 私たちの多くは、何か「変な人達」が、国を誤った方向に導き、意味もなく多くの国民をや外国の人々を死に追いやったと思っています。 しかし、「変な人達」が何を考えていたのかを、殆ど知りません。 ここに、彼等の...

世界経済変動

ウォーレン・バフェット氏が航空株を大量に売却し、それが話題となっております。 彼は、長期的に見て成長するであろう業界に対し、その業界が過小評価されている時に長期投資を行うことで、その業界を支え、利益を生み出してきました。 つまり、彼の投資先...
存在

存在の解明

存在とは、あらゆる意味に於いて人と関わりをもつ物事の総称である。 存在は、実在と象に分けられる。 実在とは、知覚される存在である。 象とは、想起され表れる存在である。 象は、現象と表象に分けられる。 現象とは、知覚に応じ想起され現れる象であ...
文明

文明の世界

文明の世界とは、文明を示す文により想起される自我である。 文明とは、仁に応じ文に纏められた意である。 仁とは、喪失を嘆くあらゆる人としての存在を省みる情である。 故に、文明の世界は、あらゆる人と関わりを持つ物事を解明することにより、これに法...
文化

文化の世界

文化の世界とは、文化を示す像、歌、話、文により想起される自我である。 文化とは、義に応じ、像、歌、話、文に纏められた意である。 義とは、自己の相似する人を省みる情である。 自己とは、自明な現象である。 自明な現象は、故郷に応じ現れる。 故に...

法の世界

法の世界とは、法を示す像、話、文により想起される自我である。 法とは、礼に応じ、像、話、文に纏められた意である。 礼とは、理に応じ意を制し、故郷を共にする人との綻びを結び直すことを求める情である。 理とは、知に於ける象の働きである。 知とは...

文の世界

文の世界とは、文により想起される自我である。 文とは、理と意に応じ、配列された字である。 字とは、自我を任意に想起させる像である。 像とは、自己の様に、自我を想起させる実在である。 像は、理と意に応じ、二つ据えられることにより意が示される。...

話の世界

話の世界とは、話により想起される自我である。 話とは、自我を任意に想起させる言語である。 言語とは、自明な人と共有される、想起を指示する声である。 話は、理と意に応じ言語により自我を表す。 自我は自明である。 故に、話は情を伴わぬ。 表象の...

歌の世界

歌の世界とは、歌により想起される心象である。 歌は、楽と言語に分けられる。 楽とは、情を指示する音である。 情とは、不明を示唆する表象の働きである。 情は、不明を示唆し、五感を閉ざし、心象の想起を促し、対応を図る。 楽は、その情を伴う声によ...

號の世界

號の世界とは、號により想起される心象である。 號は、それ自体表現ではない。 號は、その激情を伴う声により五感を閉ざす。 これに対し、心象が自発的に想起され、現象の不在は補われる。 但し、故郷は現前していない。 故に、號の世界に応ずる人の在り...
自我

表現

表現とは、想起を指示する実在である。
表象

記号

記号とは、想起を指示する表象である。 捨象の咀嚼により抽象された表象である。 実在として表された記号は、表現と呼ばれる。